
理化学研究所は6月17日、スーパーコンピュータ「富岳」を使った新型コロナウイルス感染症の研究で、「空いている電車はオフィスより換気が効いている」「(感染拡大の対策に)『接触確認アプリ』は有効」──とする研究成果を発表した。 【画像】飛沫防止パネルの効果シミュレーション 神戸大学や京都工芸繊維大学と共同で行った研究では、室内における人の会話やくしゃみで発生する飛沫の動きをシミュレーションした。「不織布マスクは、顔とマスクの隙間から飛沫が40~50%漏れている」「小さいオフィスでしゃべると2mほど飛沫が飛ぶ」「頭より高い飛沫防止パネルを使うと、相手に届く飛沫が10分の1に抑えられる」など、具体的な結果が得られたという。 電車内の空気の流れをシミュレーションした研究では、「混雑していない車内は、一般的なオフィスより換気ができている状態になる」「混雑時に窓を開けると一般的なオフィスと同程度の換気が期待できるが、ムラが生まれるため人と距離をあける必要がある」という。 いずれも、従来使っていたコンピュータに比べ数百から数千倍の計算能力を持つとされる富岳を使うことで、シミュレーションの精度や規模を向上させたとしている。 新型コロナの感染拡大をシミュレーションした研究では、新型コロナ感染者と接触した可能性がある人に通知を送る「接触確認アプリ」の効果を検証。アプリの普及率が上がるほど感染者数のピークが抑えられるとして、アプリの有用性を確認できたという。さらに感染を確認してから、接触した可能性がある人に通知を行うまでの時間が短いほど、感染者数が抑えられることも分かった。
新型コロナの社会的影響もシミュレーションで分析
新型コロナによる活動自粛が経済に与える影響を推定する研究では、特定の地域で経済活動を一定期間止めた場合の、1日あたりのGDP(国内総生産)に与える影響などをシミュレーションした。 研究では、社会の活動自粛が2カ月間続くとGDPが最大7.8ポイント低下することが分かった。さらに、政府の特定警戒都道府県に指定されていない地域の自粛を解除するよりも、指定されていた8都道府県の自粛率を20%下げたほうが、GDPの減少を抑えられることも分かったという。 この他、Twitterに投稿された3300万件のツイートを分析して、緊急事態宣言で人々の緊張感が大きくなったか、連休などの影響で緊張感が緩んだか、著名人の病死は影響を与えたかなど、社会の緊張や疲労感を定量評価する研究も進めている。 理化学研究所は、今後も各種研究を続けて感染リスクや対策の効果などを数値化し、具体的な感染対策法や経済活動の再開に向けた施策の立案に役立てたい考え。 富岳は2021年度の運用開始を目標に開発を続けている段階だが、新型コロナ研究のため1年間前倒しで計算機能を研究機関などに提供している。 【編集履歴:2020年6月18日午後8時30分 本文の表現を全面的に修正しました】
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June 19, 2020 at 01:00PM
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スパコン「富岳」で感染症の広がり、通勤電車内の気流をシミュレーション 理研らが研究成果を公開(ITmedia NEWS) - Yahoo!ニュース
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