多摩地方に大きな浸水被害をもたらした昨年十月の台風19号に関し、調布市内の染地二丁目に設置されている「調布排水樋管(ひかん)」水門を通じて、多摩川から逆流した水が、府中用水の流れをとどこおらせ、周辺の住宅街の排水路が氾濫していたことが、同市のシミュレーション結果で判明した。市は当時、水門を開けたままにしており、これまで「多摩川からの逆流はなかった」と主張していた。 (花井勝規)
市が中間報告として三十日公表。市依頼で建設コンサルタントが模擬実験した。
調布市下水道課長は「当時は、目視で逆流は認められず、目視では限界があった。今後は現地に設置した水位計、流向計を活用して対応したい」と本紙に答えている。
市内での浸水被害は昨年十月十二日から十三日未明にかけ、染地地区を中心に発生。床上・床下合わせて計二百四十六世帯が浸水した。
調布排水樋管から約一キロ下流にある、狛江市管理の「六郷排水樋管(ひかん)」の水門周辺での被害が多かったため、調布市の調査も六郷に重点を置いた内容になっている。
調布排水樋管周辺のシミュレーション結果では、昨年十月十二日午後八時二十分に、府中用水の水位上昇に伴い同用水に合流する排水路で逆流が発生した。
同九時二十分には府中用水に多摩川からの逆流が発生し、浸水が拡大した−と当時の状況が時系列で再現された。日活調布撮影所付近の住宅街では最大一メートルの浸水があったとしている。
一方、六郷排水樋管周辺のシミュレーション結果では、狛江市が九月中旬に公表した最終報告の検証も行っており、多摩川からの逆流の発生時刻を十二日午後九時半とし、狛江市の内容とほぼ一致している。
狛江市の報告では最大で一メートル七十八センチだった浸水の深さは、一メートル四十八センチだった、とやや少なく見積もった。
六郷周辺住宅街の浸水量は狛江市の試算が約二十六万五千立方メートル(うち逆流分は約八万五千立方メートル)だったのに対し、調布市は約二十四万八千立方メートル(うち逆流分は約六万立方メートル)と推定した。
狛江市は、当日の午後七時半に水門を開けたまま職員を退避させたが、退避時に水門を閉じていれば浸水量は少なく、逆流の発生時刻に閉じていればさらに浸水量は減らせたと結論づけている。
狛江市は先月開いた住民説明会で逆流の発生や水門の操作マニュアルの不備を「深く反省している」と表明している。
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