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「ジュエリーアイス」いつ出現? 北見工大で始まった予測の技術とは<デジタル発>:北海道新聞デジタル - 北海道新聞

 冬になると十勝管内豊頃町の大津海岸に打ち上げられる、宝石のように透明に輝く氷の塊「ジュエリーアイス」をご存じですか。この出現時期を予測し、ホームページ(HP)で公開する取り組みが始まりました。ジュエリーアイスは、ここ数年、観光客の人気が急上昇していますが、いつ見られるのか分からないのが泣きどころです。うまく予測できるのでしょうか。(帯広報道部 北波智史、写真も)

大津海岸のジュエリーアイス(2020年1月21日)

大津海岸のジュエリーアイス(2020年1月21日)


大津海岸で朝日に輝くジュエリーアイス(2019年3月4日)

大津海岸で朝日に輝くジュエリーアイス(2019年3月4日)

 2022年12月半ば。豊頃町の大津海岸に10人ほどのグループが集まり、高さ3メートルほどの骨組みと太陽光パネルを組み立て、何かを取り付けていました。

大津海岸に観測機器を設置する北見工大の吉川泰弘准教授(中央)ら

大津海岸に観測機器を設置する北見工大の吉川泰弘准教授(中央)ら


 「自動撮影用のカメラです。ここでジュエリーアイスを撮影します。出現の仕組みを解明し、いつ姿を見せるのか予測する手法を開発するのが目的です」。こう説明してくれたのは北見工業大学地域未来デザイン工学科の吉川泰弘准教授(46)です。河氷工学、河川工学の専門家で、この知見を生かし、2017年12月からカメラを設置し、ジュエリーアイスを研究しています。出現の謎を解明し、出現時期を予測する試みです。研究には水質調査などを手掛ける福田水文センター(札幌)、北開水工コンサルタント(帯広)も参加し、3団体で挑戦しています。

多くのカメラマンが集まる大津海岸

多くのカメラマンが集まる大津海岸

 予測に必要なことは何でしょうか。「まず何が起きているのかを見て、考えることです。自然現象の研究は観測から始まります」。吉川さんはこう言います。氷の塊がどこから来て、どんなときに砂浜に打ち上がるのか。氷を運ぶのは風なのか、波なのか、など、さまざまなことが考えられます。

波打ち際のジュエリーアイス

波打ち際のジュエリーアイス

 出現予測はこのように一見、複雑に見える自然現象の中から、何か規則性や法則性がありそうなものを見つけ出し、氷が出現する仕組みの仮説を立てることから始めます。その仮説に合うように、気象条件などの数値から、氷の出現を予測する「数理モデル」をつくり、それが観測結果と合っていれば、その数理モデルは外れていないことになります。

大勢のカメラマンでにぎわう大津海岸

大勢のカメラマンでにぎわう大津海岸

 ジュエリーアイスの場合、十勝川河口付近の氷が海に流され、大津海岸の砂浜に打ち上がる、と研究の当初から推測されました。...

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