Search

カナダから移住の職人夫婦、城下町でジュエリー工房 製法にこだわった繊細な一点物 - 神戸新聞NEXT

 新型コロナウイルス禍をきっかけに、カナダのジュエリー職人夫婦が兵庫県丹波市柏原町の日本家屋に移住し、工房を営んでいる。京都市出身の三栁(みやなぎ)竜子さん(41)と、カナダ出身のピエール・ジンマーマンさん(42)。自然と歴史のある町は心が落ち着き、制作に没頭するのにもってこい。こだわりの製法で繊細な作品を作り上げている。

 柏原の城下町にある「ピエール・エ・オクスタット」。展示ケース内で、トパーズの指輪や瑪瑙(めのう)のペンダントなどが輝く。いずれもハンマーなどで金属を変形させる「鍛造」で作った一点物。量産しやすく業界で主流の鋳造より、細やかな加工ができるという。

 夫妻は2022年5月に入居し、7月に開店。それまではカナダ・ケベック州にあるピエールさんの父のジュエリー工房で、ピエールさんは経営の手伝いを、竜子さんは修業をしていた。

 竜子さんは高校時代からアクセサリー作りに没頭。周囲に「生計は立てられない」と言われ、大学では語学を専攻した。28歳の時、フランス留学中にインターネットでピエールさん一家の工房を知り、思い切って弟子入り。そこでピエールさんと出会った。

 竜子さんは「結婚や出産、死別など、注文者の人生の節目に立ち会うことも多い」と語る。カナダでの仕事に誇りを感じていただけに、20年に新型コロナ禍のロックダウン(都市封鎖)であっさりと営業が禁じられたのはショックだった。

 同時に2人で将来を考える時間も生まれた。技術も着実に高まっていたため、竜子さんの実家が近い関西圏で独立を決めた。現在の店舗は21年末に見つけ、工房に適した土間に一目ぼれし、大急ぎでカナダから引っ越した。やすりを使って表面を100分の1ミリ単位で削るなど、集中力を要する作業に静かな環境がぴったりだった。

 ピエールさんは「自然が近く、町並みに歴史がある。仕事は違うけど、農家や金属加工業など物を作る人たちも身近にいて刺激になる。ここでの生活が好き」と話す。毎朝2人で城下町の散歩を楽しみ、午後から隣同士に座り黙々と制作に打ち込んでいる。

 作品は関西圏での展示会で出品するほか、工房やインターネットで販売。制作の見学もできる。ピエール・エ・オクスタットTEL0795・71・6454

Adblock test (Why?)



from "ジュエリー" - Google ニュース https://ift.tt/yGXfmhr
via IFTTT

Bagikan Berita Ini

Related Posts :

0 Response to "カナダから移住の職人夫婦、城下町でジュエリー工房 製法にこだわった繊細な一点物 - 神戸新聞NEXT"

Post a Comment

Powered by Blogger.